深海のクラゲが月光を受けて発光するように、私たちの音響作品は月のエネルギーを音として空間に解き放ちます。サウンドアーティスト・黒川音也が主導する4つのサウンドインスタレーション作品を紹介します。

深海で漂うクラゲの動きをソナーで捉え、その波形を音楽に変換した作品。月が海面に与えるリズムと深海生物の生命サイクルが交差する点で生まれた音楽は、聴く者を宇宙の深みへと誘います。

月明かりの港に停泊する漁船が軋む音、波が護岸を叩くリズム、遠くから聞こえる舟歌。これらの自然音をサンプリングし、月のパルスに合わせて再構成した環境音楽作品。空間全体が港になる体験。

月の引力が海に与えるリズムを解析し、潮汐のデータを音楽的な構造に変換。3時間にわたる大曲は、満潮から干潮まで、月の一つの動きを完全に音楽として表現した野心的な試み。

建築空間そのものを楽器として扱い、壁・天井・床の固有振動数を利用した共鳴音楽。インスタレーション空間に入ると、来場者自身の足音が月のリズムと同期し、空間全体が巨大な楽器となる。